巷で話題の《青き眼の乙女》に関する記事、第3弾です。今回は「2番目の効果がタイミングを逃すかどうか」についてです。このカードと青眼を入れた征竜などが作られていることから、多くの人が使っているようなので詳しく解説したいと思います。
【参考】改訂版-遊戯王のタイミングを逃すとはどういうことなのか
- 要点
-
- 自分が乙女を対象にカードを発動しても、相手の発動を確認しなければならない
- 乙女は自身を対象にしたカードに直接チェーンすることでのみ発動が可能
- 青き眼の乙女
- チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0 - 誘発このカードが攻撃対象に選択された時に発動できる。その攻撃を無効にし、このカードの表示形式を変更する。その後、自分の手札・デッキ・墓地から「青眼の白龍」1体を選んで特殊召喚できる。
誘発即時また、フィールド上に表側表示で存在するこのカードがカードの効果の対象になった時に発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「青眼の白龍」1体を選んで特殊召喚する。
「青き眼の乙女」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
自分のカードの発動後にすぐに青き眼の乙女の効果を使うことはできません
よく、青き眼の乙女を対象に強制脱出装置や装備魔法を発動したら、連続で乙女の効果を使っている人がいます。
なにげなくやっているようですが、
その場合には相手が何もカードを発動しないと宣言していることが求められます。なぜならば、乙女の2番目の効果は「任意の誘発即時効果」ゆえに、強制的に発動するわけではないからです。
発動するためには発動条件が揃った段階で自分に優先権がなくてはいけません。相手に確認せずに勝手にカードを連続で発動することはルールに違反です。
【参考】《青き眼の乙女》の「効果の対象になった時」ってどういうこと?
あなたはターンプレイヤーAです。Aは、青き眼の乙女に対して《ワンダー・ワンド》を発動して、それにチェーンして乙女の特殊召喚効果を発動したいとしましょう。しかし非ターンプレイヤーのBは《サイクロン》をセットしています。
1.相手がサイクロンを発動しない場合
この状況では、Aはワンダーワンドにチェーンして乙女の効果を使うためにはBが何も発動しないことを確認しなければいけません。
なぜならば、Aがワンダーワンドを発動したら次にカードを発動できるのはBだからです。このようなカードを先に発動できる権利を「優先権」と表現します。
もしも相手プレイヤーBがサイクロンを発動しなければ、つまり優先権を放棄すれば、再びあなたに優先権が戻ってきます。ここではじめて乙女の誘発即時効果を発動することが可能なのです。
青き眼の乙女の効果を発動する場合、自身を対象にしたカードに直接チェーンしなればいけません。相手がサイクロンを発動しないために、自分はワンダーワンドにチェーンして乙女の効果を発動することができるのです。
- サイクロンを発動しない場合
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- ワンダーワンドを乙女に発動
- 優先権が相手に移る
- 乙女の効果を発動したいが、相手に優先権があるので待機しなければならない
- 相手がサイクロンを発動せず、優先権を放棄。自分に戻る
- 優先権があり、ワンダーワンドの発動直後なので乙女の効果を発動できる
2.相手がサイクロンを発動した場合
では、相手がワンダーワンドを破壊しようとサイクロンを発動したらどうなるでしょうか?
結論を言うと青き眼の乙女はタイミングを逃して自身の特殊召喚効果を発動できません。ワンダーワンドの対象になっているのですが、そのワンダーワンドの直後に別のカードを発動しているからです。
ワンダーワンドの発動後、相手に優先権が渡るので相手はサイクロンを発動。当然、相手がカードを発動したので優先権は自分に戻ってきます。
しかし乙女の効果を発動できません。乙女の効果は「自身を対象にしたカードに直接チェーンしなければいけない」ため、サイクロンを発動されるとワンダーワンドにチェーンができないのです。
- ワンダーワンドにチェーンしてサイクロンを発動
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- ワンダーワンドを乙女に発動
- 優先権が相手に移る
- 乙女の効果を発動したいが、相手に優先権があるので待機しなければならない
- 相手がサイクロンを発動せず、優先権を放棄。自分に戻る
- 優先権があり、ワンダーワンドの発動直後なので乙女の効果を発動できる
このような状況では、『青き眼の乙女はタイミングを逃した』と表現出来ます。自身の効果を発動できる機会を失ったからです。
似たような状況で、《光と闇の竜》が場に存在していても青き眼の乙女は効果を発動できません。自身を対象にしたカードに光と闇の竜が強制的にチェーンを組むためです。
相手がワンダーワンドにチェーンして乙女を対象にしたら効果を発動できます
乙女がタイミングを逃したのは、自身を対象にしたカードに直接チェーンを組めなかったためです。ではワンダーワンドにチェーンして、相手プレイヤーが「青き眼の乙女を対象に禁じられた聖杯(エフェクトヴェーラーでも良い)」を発動した場合はどうなるでしょうか?
その場合は乙女の効果を発動することができます。
ワンダーワンドに乙女はチェーンすることはできませんが、同一チェーン上で別のカードの対象になったことでそれを発動条件とすることが可能です。この場合だと禁じられた聖杯が自身を対象に発動している上に、自分に優先権が移るのでそこで発動が可能となります。もちろん、乙女の方から処理がされるので効果が無効になることはありません。
まとめ
今回は自分に優先権がある状況で解説しました。大事なのはやはり乙女を発動できるのはいつなのか、ということです。相手が乙女を対象にするカードを発動した場合にはそれにチェーン出来ますが、サイクロンやカウンター罠等を発動されると発動条件を満たすことができません。
使用の際には充分に注意してください。「対象をとるかどうか」も大事ですが、どちらに優先権があるかでも結果が変わってしまいます。逆にいうと、この原理を理解していると相手の乙女の効果を封じることも可能となるのです。
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