《禁じられた聖槍》や《禁じられた聖杯》はなんとなくわかるけど、《禁じられた聖衣》はどういうカードなのかいまいちわからないという人がいるようです。
そんな人のためにこっそり禁じられた聖衣の使い方を紹介します。
聖衣は何のためのカードなのか
禁じられた聖衣を見た人がまず考えるのが「このカードは何に使うんだろうか?」でしょう。聖杯はモンスター効果を無効にしますから、相手モンスターに使うでしょう。聖槍は魔法・罠効果をシャットアウトするから、相手の効果から自分を守るときに使うでしょう。
では聖衣は?相手モンスターや効果発動にチェーンして使えるのか?「対象にならず」ってどういうこと?
- 《禁じられた聖衣/Forbidden Dress》
- 速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターは攻撃力が600ポイントダウンし、
カードの効果の対象にならず、カードの効果では破壊されない。
結論を言うと、禁じられた聖衣には2種類の目的があります
- 破壊効果全般から守る
- 対象を指定して発動する効果によって指名されない
これらを1つの効果として考えると初心者は混乱します。それぞれを別々に考えてみましょう。
カードの効果では破壊されない、とはあらゆる効果破壊を防ぐもの
これはとてもわかり易いと思います。聖衣を、破壊から防ぐカードとして考えるだけです。
破壊効果にチェーン
《ガントレット・シューター》の特殊召喚時、相手が《奈落の落とし穴》や《激流葬》を発動したとします。これにチェーンしてガントレットに聖衣を発動した場合、当たり前ですが聖衣の効果処理から先に行われます。これによって自分のガントレット・シューターは破壊されることがありません。
破壊効果よりも先に適用
また、聖衣の効果を先に適用しておくことで、そのターン中は効果破壊されなくなります。攻撃前に使っておけば、相手のミラーフォースを受け流します。さらにこの効果はそのターン中は続行するため、何回破壊効果を受けてもそのターン中は破壊されません。他には「蒼眼の銀龍」の誘発効果にチェーンしたりもできます。
自壊効果も防げる
《No.39 希望皇ホープ》や《魂を削る死霊》に使えば自壊もしません。自分の破壊も効果破壊に含まれるためです。
「カード効果の対象にならない」という意味
例えば自分フィールド上の《ヴェルズ・オピオン》が既に聖衣の効果を受けているとします。これに対して相手が《焔征竜-ブラスター》の破壊効果を発動することはできるのでしょうか?
対象をとるとは、発動時にカードを指定すること
《焔征竜-ブラスター》の破壊効果は「対象をとる」効果です。ブラスターはその効果発動時に「フィールド上のカード1枚を破壊します」と宣言するためです。
逆に《激流葬》などは対象を取りません。発動時に「このカードとこのカードを破壊します」などと宣言しないからです。破壊するカードは効果解決時に決まります。
「単体」か「複数」という意味ではありません。発動時にプレイヤーが効果を及ぼすカードを決めるかどうかの違いです。
カード対象になるとは
さきほどのブラスターの例を見てみましょう。ブラスターは破壊効果を発動した時、オピオンを対象にしました。これをオピオンの側から考えると「ブラスターの効果対象になった」といえます。
聖衣の効果は「対象にならない」という効果。つまり聖衣の効果が適用されている場合、相手のブラスターはオピオンを破壊対象に指定できないことになります。これは発動すらできないという意味です。もし発動するのならば、別のカードを対象にするしかありません。
ブラスターの効果発動にチェーンしても破壊されません
素のオピオンが立っている時に、相手のブラスターが破壊効果を使って来ました。これに対して聖衣を発動できるのか?
結論を言えば発動できますし破壊から守ることができます。
対象を取られてからでは遅い
聖衣の「対象にならない」効果は、対象をとる効果に対して事前に使っていなければ意味がありません。ブラスターにチェーンした場合、効果処理時に聖衣のほうが先に適用されます。しかし「発動時に効果対象にできなくする」効果を、その処理時に使っても無意味。既に発動されているためです。
それが破壊効果ならば守れる
ブラスターの効果は破壊する効果です。ブラスターにチェーンして聖衣を発動しても、既に対象に取られている事実を塗り替えることはできません。しかし聖衣のもう一つの効果である「破壊されない」という方が今度は生きてきます。
これによってブラスターの破壊そのものからオピオンを守ることができます。
強制脱出装置にチェーンしても戻ってしまう理由
対象をとるが破壊はしないカードに対してはどうでしょうか?
ブラスターの時に言いましたが、守りたいモンスターに対して最初から聖衣を使っていれば問題ありません。相手はオピオンに対して強制脱出装置を発動したくても、既に適用されている聖衣の効果が邪魔して発動が出来ないのです。
しかし聖衣の効果が適用される前ならば発動することができますし、オピオンを戻すことができます。
チェーン1)聖衣 チェーン2)強脱
聖衣の発動に対して強制脱出装置をチェーン発動できます。聖衣はモンスターに対して発動宣言をしたに過ぎません。つまり、発動時にはまだ「対象を取れない」という加護が付与されていませんから、強制脱出装置のようなカードを発動できます。
結果、強脱の処理が先に行われるのでオピオンはエクストラに戻ってしまいます。
チェーン1)強脱 チェーン2)聖衣
チェーンの順番を変えても実際には手札に戻ります。
聖衣の効果はたしかに強制脱出装置よりも前に適用されました。しかし、発動時に既に対象にとっている強脱の効果を失わせることはできません。対象にならない、とは対象をとるカードや効果を発動させないというものだからです。
そして強制脱出装置は破壊カードではありません。よって聖衣の効果はどちらも働かず、せっかく発動しても意味が無いのです。
最後に
禁じられた聖衣は扱いが難しいと思われがちですがそんなことはありません。例えば新カテゴリーの【聖騎士】に対しては、相手に装備させないようにすることも可能です。このように使い方は色々ありますから臆することなく挑戦してみてください。
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