【Ingress】流行りの超多重で取り入れられた39式とは?

超多重の途中経過

最近、何層も重ねた超多重CFが流行中です。10や20という単位ではなく、100以上積層するタイプが世界各地にちらほら出ています。

現状、自分が把握している世界記録は「156レイヤー 総獲得Mu 25.756.098」のオーストリアRESのものです。日本記録はおそらく「最大116レイヤー」であるOperation Mでしょう。後者は東京都心に作ったという挑戦的な作品ですね。

我らがENLも負けじと挑戦しています。「Op.Edomae」。こちらは惜しくも日本記録を超えられなかったのでリベンジ必至ですね(ニヤニヤ

39式多重方式とは

これはIngressにおける大規模作戦のなかでもかなり特出した分野ではありますが、実際にどのように作っているのでしょうか?よくあるタケノコ型ではないようです。

多く用いられている手法が、SBUL以降に誕生した新型多重CF。名称としては「39式」が一般的でしょうか。放射型ともいいますね。

それまでの多重CFの製作方法は、もっぱらタケノコ型キール型を使ったものでした。しかし、アウトリンクを増やせるSBULの登場によって環境は激変。いままでにない戦略型多重が可能になっています。

39式多重とは

39式多重CF」を取り入れたのがさきほどの3つの事例。作り方はいたって簡単です。

  1. 背骨となるポータルをフルデプロイする
  2. 多重の底辺を作り、その両端(アンカー)のポータルにSBULを入れる
  3. それぞれのポータルから背骨となるポータルに向けてリンクする

難しく考える必要はなく、Ingressの当初から使えた割りと古いCFの手法です。けれどアウトリンクの制限からあまり効率的なものではありませんでした。CF数を稼げないためです。それを変えたのがSBULです。アウトリンクを最大40本まで増やせるため、多重化に特化させる場合に非常に有用です。

「39」という数字は、これによって作られる多重の密度(濃度や深度ともいいます)を指します。底辺に1本を使うため、39本のアウトリンクによって39重を作成できます。これを基本にさらに多段化していきます。

なお、39重が最大なわけではありません。工夫次第で40重か、あるいはそれ以上も可能ですが基準となるのは39です。

タケノコ型でも充分ではないのか?

タケノコ型のデメリット

大規模なCF作戦の多くはタケノコ型です。これは単純でわかりやすいからです。おそらく10重程度までならばタケノコだけでも充分かもしれません。しかし、タケノコ型にはかなり大きなデメリットがいくつか存在します。

  • 底辺のキーを大量に確保する必要がある
  • 中から成長させないといけないので遅延が発生しやすい

底辺キーが大量に必要です。ただこれは用意するのが困難なのではなく、分配がややこしいのです。

背骨はある程度離れていることも多く、その1つ1つで底辺キーを均一に保有するのは少し面倒。キーを使いきってしまった場合の補充が手間取ります。できれば一箇所でキーを集約した方が安全確実です。

もう1つは遅延問題です。一番内側から順番に成長させる過程で、背骨の一箇所で遅延が発生するとその外側に影響します。突発的なクロスリンクが発生することもありますし、リンクがちゃんと引かれたかを確認する作業もあります。

広範囲を三角で覆うだけならば上記は問題無いでしょう。ただし超多重にするためにはもう少し工夫が必要です。

「39式」のメリット・デメリット

39式多重にする(キールを除く)

指摘がありましたが、キール型を同じ分類にするのは不適切ということです。

そもそも左下は仲間じゃないし

39式のメリット => とにかく早い

この方法の最大の特長は、最速で多重を組むことが出来る点でしょう。また、一部の作業簡略化によってミスが大幅に減ります。

超多重においては、純粋なCFの数よりも、いかに多重を濃くするかが重要になってきます。つまり内部の背骨同士によるCFの増加を考慮しなくて良いことになります。普通の多重を組んでいるともったいないともいえますね。

また、背骨同士のリンクがないために「どの背骨に対してリンクしても構わない」という状況が生まれます。実はこれが高速化に繋がります。

タケノコ型で同じ規模の多重を作る場合、内側の背骨から成長させなければいけません。背骨それぞれに人を配置しても順番は変わりませんので、途中で遅延が発生するとそれがずっと影響してしまいます。順アクセスですね。

しかし、アウトリンクだけで構成するならばどの背骨からつなげてもいいわけです。そうするとリンクできる背骨からどんどん繋げられるため、素早く・簡単にCFが作られていきます。10重程度ならそれほど速度は変わりませんが、100以上となるとその差は歴然となっていきます。

そして、背骨とアンカーとで役割がきっかり違いますから、練度に応じた役割ぎめが出来る等の地味な利点もあります。もちろん、キール型のメリットであるキーの節約という面もあります。

39式のデメリット => MUsが中途半端になってしまう

デメリットもあります。

第1のデメリットは獲得できるMUの問題です。通常の多重では、背骨の数をN本とすると最大「3N+1」のCFが作られます。しかし、39式では多重の密度がそのままCF数になるため、どうしても半端な部分ができてしまいます。MUを細かく稼ぐ目的には向かないのです。

また、MUを獲得できるのはアンカーとなっている底辺の2箇所の人たちだけです。それ以外の人が獲得することは難しく、多少の不公平感はあります。さらにいうと、どちらのアンカーがCFを作るかも定まっていないため、そのようなトラブルがないように事前調整もしなければいけません。

もちろん、これらは大規模作戦においてはよくあることですので、経験者にとってはそれほど大きな悩みではないかもしれません。

第2のデメリットは39より密度を高くするのが難しいということです。タケノコ型と違って素早く出来る反面、より濃度を高くするには、多段ロケットのようにさらに外側に向けてCFを拡張する必要があります。

ですから、100以上の超多重を作成するには綿密なタイムスケジュール管理能力が必要になってきます。まあ、大規模作戦では必須のスキルですので、これも経験者にはおなじみだと思いますが。

39式を重ねるには

乗るならはやくしろ。出なければ帰れ

アウトリンクを40本使って(1本は底辺用)39重を作るの方法は以上です。問題はそれをどうやって100重超にするかです。これについて各チームごとにノウハウがあるので、興味があればそのようなコミュニティに参加することをおすすめします。機密情報なので外部に持ち出せないのはザンネンです。

というわけで、ENLではこれからも頭おかしい奇抜な作戦をどんどん展開していきますので、広域作戦に興味持った方はご参加ください。世界が相手のお仕事が待っています。どうやって参加する?とりあえず「広域作戦やりたい。離島だろうとシベリアだろうと飛びますよ!」と公言していればOK?