これを読めば明日からロードバイクに乗りたくなる
自転車を題材にした書籍は意外とあるのですが(それほど読んでませんが)年末年始のちょっとした空き時間に読むならば「のりりん」が筆頭ではないでしょうか?
「なるたる」を書いた人の作品なのに誰も死なないという驚きの作品です!
- 完結していて全11巻と比較的短い
- Kindleやhontoで読める
- 弱ペダみたいなトンデモマンガじゃない
- 鬼頭莫宏先生の作品なのに明るくて面白い <= ここ重要
人が死なない自転車マンガ
鬼頭莫宏という人を知らない人でも「なるたる」や「ぼくらの」は知っているという方もいるのではないでしょうか?
たぶん多くの方が未成年が惨殺されたりイジメを受けたりミミズを食べたりするマンガでしょう?というかもしれませんが、全くその通りです。なるたるのアニメ版はわかりやすいでしょう。OPが日曜朝の子供向けアニメのような雰囲気なのに、1話毎に人が死んでいくというOP詐欺そのものでした。
「ぼくらの」も悲惨でしたね。主人公かと思われた少年はあっさり死にますし、家庭内暴力や1◯歳の母親もでてきたりと、なかなかに陰鬱なマンガでした。
閑話休題
とにかく少年少女をイタズラにサツガイするのが印象深い鬼頭先生です。この「のりりん」でも何かしてくるはずと思いますね。
しかもひらがな4文字の題名なのですから他の作品とも共通点があります。主人公が悪魔の自転車と契約して人を惨殺しまくるダークヒーローモノだろうと予想した人だっているはず。
安心してください。誰一人殺しませんから(ノルマ達成)
なんとこのマンガでは誰も死にません。驚きですね(2回目)。それどころか主人公や周りの成長過程もあるというマンガの王道が見れます。同時期に連載していた「なにかもちがってますか」とは正反対です。どうやら「人が死なない自転車マンガ」という新ジャンルを開拓されたようです。
男は30超えたら自転車ね
のりりんといえばこのセリフ。
男は30超えたら自転車ね
自転車の伝道師である女性が、会ってそうそう主人公に告げた自転車沼への宣告です。この言葉から自転車嫌いだった主人公は自転車沼にどっぷりつかっていきます。
この言葉は主人公たちと読者層に向いてます。自転車マンガの代表格である「弱虫ペダル」が10代の少年たちを題材にしているのに対し、のりりんはアラサー中心です。レースもありますが全部草レースです。4日間1000キロという過酷なトレーニングがあるわけでもありません。なにより、初めて半年の初心者がインターハイ(マンガ設定)で優勝するという話もありません。
普通の社会人がロードレーサーの魅力にハマって徐々に速くなっていく。そんな普通のお話です。自転車の購入話あるあるや、マナーの悪いローディーの話なんかも印象深いです。あと、自転車伝道師によるうんちくが随所に皮肉120%で込められているのもなかなか。ですがUCIをガチで批判しているのでアニメ化は絶望的だと思われます。
なお、弱虫ペダルを読んでロードレーサーを買ったという人は多いでしょうが、自分はのりりんの影響のほうが強かったです。
弱ペダがつまらないと思う人ほど読んで欲しい
弱虫ペダルを読んで、あるいはアニメを見て、ロードバイクにネガティブな印象を持った人も実はいるんじゃないかと思います。現実世界であんなことやこんなことは起きませんからね。最近、展開がつまらないですし。
でも、弱ペダばかりが自転車マンガではありません。最近では「ろんぐらいだぁす!」もアニメ化するようですが、そのまえにのりりんを読んでいただきたい。画は鬼頭先生ですから文句なく上手い!
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