前回投稿時に重大な誤りがありました。
今回は《影依融合(シャドール・フュージョン)》の使い方についてです。
デュエリスト・アドベントで登場した【シャドール】専用の融合魔法であるこのカードは、当然シャドールの中心的なカードです。特長としてデッキを素材にできるために非常に強力ですが、そのせいで使い方がよくわからないという意見がちらほら見られます。
メインデッキのみを使用して融合召喚可能!
《影依融合》はなんと手札やフィールドが0枚であっても、自分のメインデッキのカードを使用したいわゆる「デッキ融合」が可能です。
【参考】相手フィールドに『エクストラデッキから特殊召喚されたモンスター』が存在する場合、「影依融合」の効果によって自分のデッキのモンスターのみを使用して融合召喚できますか?
《影依融合》最も多いのが『デッキのカードだけで融合召喚できるのか?』という質問ですが、これはできません。テキストから読み取りづらいのですが、必ず素材の片方は手札かフィールド上に存在しないといけません。あくまで「デッキのモンスターも」使用できるのであって、それだけでは融合素材にできません。
相手フィールド上に《輝竜星-ショウフク》がいるとき、《影依融合》を発動して、自分のメインデッキに存在する《シャドール・ドラゴン》《ライトロード・ハンター ライコウ》を墓地に送り《エルシャドール・ネフィリム》を融合召喚できます。
当たり前ですが《影依融合》を発動するためには融合素材がなければなりません。よって手札かフィールド上のどちらかにはシャドールモンスターの素材がないといけません。また、デッキだけを素材にできないために、このカードしか持っていない状態では何もできません。
デッキに素材がなくなって融合できない場合、相手はデッキや手札を見ることができます
影依融合の発動時にはデッキに素材があっても、効果解決時になくなっている場合もあります。そのようなときには影依融合の効果は不発です。
そして、相手プレイヤーは融合素材がないことを確かめるためにデッキや手札を閲覧する権利を得られます。かなり痛いので気をつけてください。
融合召喚によって墓地に送る素材が決まるのは効果解決時になってから
《影依融合》による特殊召喚も一般的な融合召喚と同じ手順を取ります。
影依融合を発動した段階では、どの融合モンスターをどの素材を使用して特殊召喚するかは決まっていません。それが決まるのは、影依融合の効果解決時です。
デッキのみを使用して融合召喚しようとしても、それができないとわかった場合には手札・フィールド上の素材を使用ことも可能です。
デッキ融合ができる場合、できない場合
《影依融合》がメインデッキを素材に使用するには、相手フィールド上にエクストラから特殊召喚されたモンスターが存在していないといけません。
この条件を満たすかどうかでもめることがあるので、ここも詳しく見ていきましょう。
蘇生したシンクロやエクシーズでは条件を満たさない
間違いやすいのですが、「一度墓地に落ちたモンスターを蘇生しても条件を満たさない」ということに注意してください。
墓地から特殊召喚した《スターダスト・ドラゴン》が相手フィールド上に存在していても、影依融合はメインデッキを素材にすることはできません。
影依融合の効果解決時に相手フィールド上にエクストラからのモンスターがいないと、デッキ融合ができません
影依融合の発動時には相手フィールド上にエクストラから特殊召喚されたモンスターがいても、効果解決時に存在していないならば影依融合はメインデッキからカードを送れません。
【参考】公式裁定
もしも手札・フィールド上に素材となれるモンスターがいればそれらを素材に融合召喚しなければなりませんし、なければ相手プレイヤーは手札の開示を要求できます。
相手フィールド上に《輝竜星-ショウフク》が存在している時に《影依融合》を発動しましたが、それにチェーンして《輝竜星-ショウフク》を対象として相手が《強制脱出装置》を発動。
これによって《影依融合》の効果処理時には、メインデッキを素材とすることはできず、手札・フィールド上から素材を墓地に送らなければなりません。
発動時に相手にエクストラモンスターがいなくても、効果解決時に存在していればデッキ融合ができます
今度は逆に発動時にはエクストラからのモンスターがいないのに、効果解決時には相手の場にエクストラからモンスターが出ている状態を考えます。
影依融合によって素材を決定するのは効果解決時です。よって、その時の状況によってどのカードを素材にできるかは変化します。もしも影依融合の効果解決時にデッキ融合が可能な場合には、素材の片方をデッキモンスターにすることも可能です。
相手フィールド上に《炎竜星-シュンゲイ》と《光竜星-リフン》があるときに《影依融合》を発動し、それにチェーンして相手がシュンゲイの効果を発動。
これによって相手フィールド上に《AOJカタストル》がシンクロ召喚されたので、《影依融合》はメインデッキを素材とすることはできます。
実際にはこのようなことは稀ですが、ないわけではありません。覚えておくといいかもしれません。
エクストラから出たペンデュラムモンスターがいても、デッキ融合可能
気が付きませんでしたが、ペンデュラム召喚はエクストラからもできるため、エクストラからペンデュラム召喚したモンスターが相手の場にいる時でも、シャドール・フュージョンはデッキ融合が可能です。
デッキ融合をするかどうかはプレイヤーの判断です
影依融合を発動した場合には、必ず融合召喚をしなければなりません。ただし相手フィールド上にエクストラからのモンスターが存在していても、絶対にデッキを素材にしなければならないわけではありません。
デッキ融合が可能であっても、手札やフィールド上から融合素材を墓地に送ることも可能です。
シャドールの各種効果は融合によって発動します
例えば《シャドール・ドラゴン》は「効果で墓地に送られた場合に、相手の魔法・罠を破壊する」効果を持っています。
仮にシャドール・ドラゴンを素材として影依融合の効果で融合召喚を行うと、その破壊効果を発動することができます。
なぜならば、融合素材を墓地に送るのは効果解決時。つまりシャドール・ドラゴンは影依融合の効果で墓地に送られたことになるのです。
これは【融合召喚】の基本ですのでぜひ覚えておいてください。
素材を墓地に送るのと融合召喚は同時処理ではありません
よく勘違いされますが、融合召喚において素材を墓地に送る処理と実際の融合召喚は別々に処理します。
ですから、カード効果で墓地に送った時に発動できる任意効果は、融合召喚時にタイミングを逃すことがあります。気をつけてください。
追記’相手のエクストラからのモンスターが月の書で裏になるとデッキ融合できない
最近の裁定によって、相手フィールド上のシンクロやエクシーズが裏守備になると、「エクストラから特殊召喚された」という情報がなくなるらしいです(特殊召喚されたという情報は残る)。
まとめ
《影依融合》についてまとめましょう。
- メインデッキのみを使用して融合召喚できます
デッキのモンスターだけを使用して融合召喚はできません - エクストラから直接出たモンスターが相手フィールド上にいるときだけデッキ融合ができます。一度墓地に送られた後で蘇生したモンスターでは条件を満たしません
- 効果解決時に相手フィールドにエクストラのモンスターがいる場合にのみデッキ融合が可能です
- デッキ融合が可能な場合でも、フィールド・手札だけで融合召喚が可能です
- 影依融合の効果で墓地に送られた各種のシャドールモンスターの効果が発動できます
- 影依融合の素材を送る処理と融合召喚は別々です
ジェムナイト・フュージョンと比べれば、影依融合は1ターンに1度しか発動できないので不便かもしれません。しかしデッキを素材の一部に使用できたり、下級のシャドールモンスターの効果が優秀なので非常に回しやすいと思います。効果で《超電磁タートル》などの優秀なカードを送れる等のコンボ性の高いカードです。今後の環境次第ではもっと活躍するかもしれませんね。
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