《青眼の双爆裂龍》の素材に《沼地の魔神王》は使えるのか?

ブルーアイズ」のカテゴリー化や、新規ブルーアイズの登場がアナウンスされました。自分が注目しているのが《青眼の双爆裂龍ブルーアイズ・ツイン・バースト・ドラゴン》(以下、ツインバースト)です。2種類の方法で特殊召喚できるうえにスペックも高いですね。

さてこのツインバーストは2種類の特殊召喚方法がありますが、2番目の方法では《沼地の魔神王》のような融合代用モンスターを使えません。融合召喚ではないからです。

そもそも融合代用モンスターや融合素材の話題が少ないようなので、そのあたりを軽く解説したいと思います。

なお、融合呪印生物の起動効果による特殊召喚はまた別の問題なのでここでは触れません。

融合代用モンスターとは

沼地の魔神王

そもそも融合代用モンスターとは非公式用語です。定義も明確ではありませんが、基本的には融合モンスターカードにカード名が記された融合素材モンスター1体の代わりにできるカードを指します。一部《影依の原核シャドールーツ》のような特殊なカードも有りますが、基本的には素材に固有カード名が示されている場合にそれを代用できるものです。

融合代用モンスターを使える融合

正規の融合素材を使わないで融合召喚できるのが、融合代用モンスターの特長です。《ガトリング・ドラゴン》のような縛りの大きい融合モンスターには便利なカードですね。

そんな便利な代用モンスターですが、使える場面はそれほど多くはありません。代表的な《沼地の魔神王》では、以下の条件(制約)があります。

  1. 融合素材に「固有のカード名」が書かれている場合にそのモンスターを代用できる
  2. 上記のカードを融合素材にした〜」という融合モンスターには使えない
  3. 融合召喚ではない特殊召喚には使えない
  4. デッキ(や除外ゾーン)に存在している時には代用カードとして使えない

融合素材に固有名がないといけない

DDD壊薙王アビスラグナロクの素材に誘導代用モンスターは使えない

融合素材にカード名がきちんと明記されている場合に使えます。《E・HERO アブソルートZero》の「E・HEROモンスター」+「水属性モンスター」という表記や、《DDD壊薙王アビスラグナロク》の「DDDモンスターx2」ような表記だと、固有のカード名がないために代用することはできません。

融合準備の処理と考え方は同じです。

【公式裁定】「魔玩具融合」の効果で、「沼地の魔神王」を融合素材にできますか?

「上記の〜」はそもそも代用モンスターを抑制するためのテキスト

「上記のカードを使った融合召喚しか行えない」場合には代用モンスターは使えない

呪符竜アミュレット・ドラゴン》は融合素材に固有名がありますが、「このカードは上記のカードを素材にした融合召喚(中略)でのみ特殊召喚できる」という表記があるために代用モンスターを使えません。これそのものが融合代用を防止する措置だからです。

それができると沼地の魔神王とドラゴン族だけで融合召喚できてしまいますからね。

剣闘獣や聖霊獣騎の特殊召喚には使えない

剣闘獣ガイザレスの特殊召喚は融合召喚ではないので沼地の魔神王をベストロウリィの代わりにはできない

これがわかりづらいのですが、《剣闘獣ガイザレス》や《聖霊獣騎ガイアペライオ》の特殊召喚は融合召喚ではありません。融合素材を使用した召喚ルール効果による特殊召喚です。

沼地の魔神王等の代用モンスターは融合召喚での正規の融合素材に代わりになれるのですが、それ以外は使えません。ですからガイザレスの特殊召喚のために、フィールド上の沼地の魔神王をデッキに戻す行為は不可能です。まったく同じ理由によりネオスを使ったコンタクト融合にも使用できません。

デッキや除外ゾーンで代用カードとして素材にすることはできない

これはあまり知られていませんが、未来融合のようにデッキから素材を使うことが出来る融合カードは、融合代用モンスターに使うことはできません。

【公式裁定】「平行世界融合」は、除外されている「沼地の魔神王」を素材として使用できますか?

【公式裁定】「沼地の魔神王」等の『このカードを融合素材モンスター1体の代わりにする事ができる』効果は、デッキに存在している状態でも適用されますか?

逆に、手札や墓地に存在しているときには使えます

沼地の魔神王を墓地に送って青眼の双爆裂龍を特殊召喚できない理由

最初の話題に戻ります。

ツインバーストは「融合召喚」と「フィールドの融合素材を使った特殊召喚」の2種類の方法を内蔵しています。後半の特殊召喚方法は、さきほどのガイザレスのような特殊召喚と同じ仕組みのものです。つまり、融合召喚扱いではないので代用モンスターは不可ということです。

青眼の双爆裂龍
融合・効果モンスター
「青眼の白龍」+「青眼の白龍」
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●自分のモンスターゾーンの上記カードを墓地へ送った場合にエクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。

もちろん、正規の方法による融合召喚であるならば代用モンスターは使用可能です。

プリズマーならば素材にできる

剣闘獣の時代から有名な話なのですが《E・HEROプリズマー》のようにカード名を変更するのならば、ガイザレスでもツインバーストでも素材にすることができます。

テキスト不備?

ここからは蛇足です。

そもそも、沼地の魔神王に代表される代用モンスターのテキスト自体に不備があるといえます。あるいはパーフェクトルールブックにきちんと明記すべきです。

より正確なテキストを考えるのならば、『このカードは、融合召喚を行う場合に、融合モンスターカードにカード名が記された融合素材モンスター1体の代わりにできる。その際、他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない』としなければいけません。融合素材を使った非融合召喚が存在するため、それらに使えないことをテキストだけで判断するのはかなり難しいでしょう。