【蟲惑魔】を使うときに覚えておきたい3つの基礎知識

蟲惑魔(こわくま)と関連カード

Nepenthaceae

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「蠱惑魔」と間違いやすいのですが、カード名は「蟲惑魔」が正しいです。
正) 蟲
誤) 蠱
「蟲惑魔」というのは造語で、辞書にはありません。元となった「蠱惑」は存在します。
ただし、カード表記は「蟲」ですので、あらかじめ単語登録しておくといいでしょう。

何を思ったのか、「蠱惑」が正しいですよ、と親切な人が多いんですよね。

なお、現状では【蟲惑魔】としてデッキを組むことは実質不可能なので、他のカードとの併用を中心に考えてください。

アトラの蟲惑魔
【 遊戯王】 アトラの蟲惑魔 レア《 ジャッジメント・オブ・ザ・ライト 》 jotl-jp032
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1800/守1000
永続このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
永続このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分は手札から「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードを発動できる。
永続また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分がコントロールする通常罠カードの発動と効果は無効化されない。
トリオンの蟲惑魔
【 遊戯王】 トリオンの蟲惑魔 ノーマル《 ジャッジメント・オブ・ザ・ライト 》 jotl-jp033
効果モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1600/守1200
永続このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
誘発このカードが召喚に成功した時、デッキから「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カード1枚を手札に加える事ができる。
誘発また、このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
蟲惑の落とし穴
【 遊戯王】 蟲惑の落とし穴 スーパーレア《 ジャッジメント・オブ・ザ・ライト 》 jotl-jp077
通常罠
このターンに特殊召喚された相手フィールド上のモンスターが効果を発動した時に発動できる。
その効果を無効にし破壊する。
カズーラの蟲惑魔
【 遊戯王】 カズーラの蟲惑魔 ノーマル《 ジャッジメント・オブ・ザ・ライト 》 jotl-jp034
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻 800/守2000
永続このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。
誘発自分が「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードを発動した場合、デッキから「カズーラの蟲惑魔」以外の「蟲惑魔」と名のついたモンスター1体を選び、手札に加えるか特殊召喚できる。
「カズーラの蟲惑魔」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

1.蟲惑魔に関連する罠は通常罠で「ホール」または「落とし穴」という名前を持たないといけない

蟲惑魔モンスターには共通した効果があります。

このカードは「ホール」または「落とし穴」と名のついた通常罠カードの効果を受けない。

このなかにカウンター罠である《混沌の落とし穴(カオス・ホール)》や《セイバー・ホール》、またカード名に「落とし穴」がない《落とし大穴》は該当しません。この条件に合うカードは以下です。

蟲惑魔が効果を受けない通常罠

カード名に「落とし穴(おとしあな)」と名のついた通常罠
  • 《異次元の落とし穴》
  • 《大落とし穴》
  • 《落とし穴》
  • 《狡猾な落とし穴》
  • 《蟲惑の落とし穴》
  • 深黒(しっこく)の落とし穴》
  • 《奈落の落とし穴》
  • 《粘着落とし穴》
  • 《硫酸のたまった落とし穴》
  • 《煉獄の落とし穴》
カード名に「ホール」と名のついた通常罠
  • 二重の落とし穴(デュアル・ホール)
  • 《ホワイト・ホール》

《煉獄の落とし穴》については《煉獄の落とし穴》を使いこなす10+4の基礎知識も参照してください。奈落なら「水精鱗メガロアビスの正しい特殊召喚」も。

蟲惑魔の各効果

蟲惑魔早見表
カード名 ステータス 固有の効果
アトラ x4 地・昆虫族 1800/1000
  • 手札からホールまたは落とし穴を発動できる
  • 自分の通常罠の発動と効果は無効化されない
トリオン x4 地・昆虫族 1600/1200
  • 【召喚時】デッキからホールまたは落とし穴の通常罠をサーチ
  • 【特殊召喚時】相手の魔法・罠を一枚破壊
カズーラ x4 地・昆虫族 800/2000 自分がホールまては落とし穴を発動するとデッキから「蟲惑魔」特殊召喚

アトラやトリオンはなんとなく使えそうな雰囲気ですが、蟲惑魔が少ない現状でカズーラを使うことはまずないと思います。ただし、今後の蟲惑魔強化に対応するために数枚もっておくのがいいと思います。

2.落とし穴の効果を受けない、とは具体的にどういうことか

《落とし穴》や《奈落の落とし穴》は「フィールド上のモンスターを破壊する」効果です。多くの人が召喚を無効にするカードだと勘違いしているようですが、そうではありません。そして蟲惑魔共通の「ホールまたは〜を受けない」というのはすべて永続効果によるもの。よって、フィールド上にいる蟲惑魔は永続効果を発揮しているために、落とし穴やホールの効果による効果を受けないということです。

当たり前のようですが、こんな単純なことを理解しないで使う人が非常に多いのです。

ただし、《異次元の落とし穴》は裏守備モンスターを対象にするために、蟲惑魔が裏の時にこのカードの効果を受けると除外されてしまいます。

激流葬や神の宣告などは受ける

奈落と同じく使い勝手のいい《激流葬》は、文字通りホールでも落とし穴でもありません。よって蟲惑魔はその効果によって破壊されてしまいます。

また、召喚を無効にする効果には耐性がありません。神の宣告やキックバックなどには当然無力です。

3.アトラの「手札から通常罠を発動できる」はフィールドが埋まっていると使えない

アトラがフィールド上にあると手札から奈落の落とし穴などを発動できるようになります。ただし必ず発動条件を見たいしていないといけませんし、発動の際には魔法・罠カードゾーンに出します。

「いつでも好きなときに手札で発動して相手に見せるだけ」というわけではありません。奈落の場合ならば、相手が攻撃力1500以上のモンスターを出した時にしか発動できません。単に「セットしなくていい」という効果にすぎないのです。

また、補足としていくつか質問がありそうなことを挙げておきます。

  • アトラの「発動と効果は無効にされない」とは、相手は発動や効果を無効にするカードをチェーンして発動できないということ。またお触れが存在しても無効化されない
  • トリオンは召喚時には「時の任意効果」だけど特殊召喚時には「強制効果」
  • トリオンの効果はダメージステップでも発動可能
  • カズーラの特殊召喚効果は落とし穴の発動処理後に発動する。また、発動できるタイミングでフィールドにいないと発動しない

まとめ

当初は3つくらいでいいと思ってましたが、細かいところが意外とあるカード群です。他にも落とし穴関係で裁定が不安定なものがありますから、固まったら別の機会にまとめたいと思います。