「メインフェイズの開始時」とは

フェイズの開始時とは

遊戯王には「メインフェイズの開始時」や「バトルフェイズの開始時」を指定するカードがあります。有名なのは《大寒波》(禁止カード)ですが、以下のカードも含まれます。

大寒波: 通常魔法（禁止カード）
メインフェイズ１の開始時に発動する事ができる。次の自分のドローフェイズ時まで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。

ここでいう「〜フェイズの開始時」というのは、各フェイズの最初のタイミングを意味します。

大寒波ならば、メインフェイズに入った直後に真っ先にこのカードを発動しなければなりません。何かしらの宣言やカードをプレイした場合には、もうそのフェイズに発動ができなくなります。「最初の行動として大寒波を発動」しなければなりません。

多くの人のアレルギー源である「優先権」についてです。

各フェイズの開始時にはターンプレイヤーに優先権があります。単純に言えば、優先権がないとプレイヤーは各種の行動がとれません。

例えば、メインフェイズに入った直後に最初の行動をとれるのは優先権を持つターンプレイヤーです。非ターンプレイヤーが勝手に魔法・罠を発動することはできません。それは優先権がないためです。

優先権の理解にはメインフェイズがわかりやすいと思います。

メインフェイズに、ターンプレイヤーが優先権を行使して行えるものは以下が挙げられます。これらは「カードのプレイ」にあたります。

また、優先権を持っている側はこれを放棄することもできます。これらを踏まえてフェイズの開始時が何なのかを考えます。

大寒波をメインフェイズ1の開始時に発動するためには、ターンプレイヤーはどうすればいいのでしょうか？

フェイズ開始時は、フェイズ開始直後の他のカードを一切プレイしていない状況だけを指します。何らかのカードのプレイをした場合、以降は開始時ではなくなってしまいます。

スタンバイフェイズを終了した場合、メインフェイズ1に移行します。メインフェイズ1を開始したら真っ先に大寒波を発動しなければなりません。これが大寒波の唯一の発動方法です。

もしもモンスターを召喚したり、他のカードを発動した場合、もう大寒波は発動できません。

勘違いしやすいですが、大寒波自体を手札からセットした場合、それ自体もカードをプレイしたことになります。結果、セットしたその大寒波をそのターンに発動することができません。また、手札に別の大寒波があっても発動できません。

セットした時点でカードのプレイをしているために、それ以降はメインフェイズ1の開始時ではなくなっているためです。

手札の大寒波を発動せずに相手に優先権を譲った場合にも、そのフェイズに大寒波は発動できません。

その後、ターンプレイヤーに優先権が渡って通常魔法を発動できる場合でも、既に「メインフェイズ1の開始時を過ぎている」ため、大寒波は発動できません。自分が優先権を放棄して相手が何らかのプレイを行った場合でも、同じだといえます。

自分の大寒波の発動が無効になったとします。その場合にもカードのプレイは発生しているため、半魔導帯域等を同じフェイズに発動することはできません。既にメインフェイズの開始時を過ぎているためです。

ここからも分かるとおり、「〜フェイズ開始時に発動できる」というカードは1枚ずつしか使えないことがわかります。

例えば、銀河眼の時空竜が2体存在していても、バトルフェイズ開始時は1度しか訪れません。1体目の時空竜が効果を発動した場合、その処理以降はバトルフェイズ開始時ではなくなっているため、もう1体の時空竜の効果はもう発動できなくなります。

大寒波や半魔導帯域を含め、「〜フェイズの開始時に発動できる」というカードは以下の様な制約があります。

Max Factory 2016-10-31