《E・HEROエアーマン》の効果にチェーンして《マスクチェンジ》を発動したらどうなるか、という質問を度々見かけます。
質問の傾向としては、マスクチェンジで《M・HEROカミカゼ》を呼び出したらエアーマンの効果はどうなるのか、というのが多いですね。少し前にエアーマンの裁定が変更されたので、そちらと合わせて詳しく解説します。
なお、「召喚時」と表現していますがエアーマンは「召喚・特殊召喚」のどちらにも対応しています。ここでは冗長になるので「召喚時」に統一します。
エアーマンの召喚時効果の特徴
エアーマンの効果は召喚時の1つしかありませんが、2つに分岐しています。この効果には以下の特徴があります。
- 発動したときに「破壊」か「サーチ」を選ぶ
- 召喚時に自分フィールドに他の「HERO」がいなければ、破壊効果を選ぶことはできない
- 選んだあとで変更はきかない
- どちらも対象をとらない効果
召喚時の効果は「破壊」もしくは「サーチ」のどちらかを選んで発動する
エアーマンの効果を発動する場合、フィールド上の魔法・罠を破壊する効果として発動するか、デッキからカードを手札に加える効果として発動するかを決定します。
この時点でどのカードを破壊するかなどを決定するわけではありませんが、発動時にその効果の内容を確定しなければいけません。
後出しで「実はこの効果は破壊ではなくてサーチの方だったんだよ」などと言うのは明らかなルール違反です。発動と同時に「破壊」か「サーチ」を宣言します。
逆に言えば、相手は何をするために発動したのか確認せずにチェーンしてはいけないということです。
破壊効果を使うためには召喚時に他のHEROがいなければならない
魔法・罠を破壊する効果を使うためには、最低限自分の場にほかのHEROモンスターが存在していなければ空打ちとなります。
【公式裁定】「E・HERO エアーマン」の魔法・罠カードを破壊する効果は、他の「HERO」と名のついたモンスターが存在しない時に選択できますか?
発動後に効果を変更することはできない
サーチを宣言したにも関わらずその効果処理時に破壊する効果に変更する、なんてことはありません。不発かどうかにかかわらず、必ず宣言した効果の処理を行います。
サーチも破壊も対象をとらない
どちらの効果を選択しても、発動時にはサーチするカードを宣言したり破壊するカードを選んだりすることはありません。
これらは「対象をとらない」効果であるため、選ぶのは効果処理時になります。相手にとっては何を手札に加えるのかも、どれを破壊するのかも発動の時点ではわかりません。
他にHEROがいないときに召喚したエアーマンにマスク・チェンジをかける場合
やっと本題です。
フィールドが空の時にエアーマンを召喚。このときには、破壊効果を選択できませんからサーチ効果として発動します。
これにチェーンしてマクスチェンジを発動すると、エクストラからカミカゼを特殊召喚し、次にエアーマンのサーチを行います。このとき、カミカゼ(HERO)がでたので魔法・罠を破壊する効果を使えると勘違いする人がいますが、発動時にサーチ効果であると宣言しているので変更はできません。
これは特に問題無いですね。
既に他のHEROがいるときにエアーマンを召喚した場合
ではフィールド上に《E・HEROブレイズマン》が存在している時にエアーマンを召喚して先ほどと同じような処理を行います。
エアーマンをマスク・チェンジでカミカゼにすると2枚まで破壊可能
- エアーマンを召喚
- チェーン1)ブレイズマンがいるので「魔法・罠カードを破壊する」扱いで効果を発動
- チェーン2)マスクチェンジをエアーマンを対象に発動
- マスクチェンジの効果でエアーマンを墓地に送り、カミカゼを特殊召喚(HEROが2体)
- エアーマンの効果で1枚もしくは2枚のフィールド上のカードを選んで破壊
まず、ブレイズマンがいるために「破壊」する目的で発動が可能です。このときにどのカードを何枚破壊するかは決定していません。対象をとらない効果だからです。
そしてチェーン2のマスクチェンジの効果によって、エアーマンの処理前にカミカゼが特殊召喚されました。これでフィールド上にHEROが2体存在することになります。
最後にエアーマンの破壊処理を行いますが、エアーマンが破壊するカードはこの時点でのHEROの数に依存するため2枚までを破壊可能です。発動時には他にブレイズマンしかいませんでしたがカミカゼが効果処理前に加わったためにこういう結果になります。
ブレイズマンをマスク・チェンジしても破壊できるのは1枚
逆にブレイズマンを対象にしたとしても、エアーマンの効果解決時に場にいる他のHEROは1体と変わりありません。よって破壊できるカードは1枚のみです。あと、炎属性のMHEROは大したことないのでやめましょう。
エアーマンに奈落をチェーンされたら?
補足というか蛇足ですが、エアーマンの召喚時に奈落を発動された場合も考えます。
- エアーマンを召喚
- チェーン1)ブレイズマンがいるので「魔法・罠カードを破壊する」扱いで効果を発動
- チェーン2)相手が奈落の落とし穴を発動
- チェーン3)マスクチェンジをエアーマンを対象に発動
- マスクチェンジの効果でエアーマンを墓地に送り、カミカゼを特殊召喚(HEROが2体)
- 奈落を処理するがエアーマンがいないので不発
- エアーマンの効果で1枚もしくは2枚のフィールド上のカードを選んで破壊(このとき、発動した奈落を選ぶことも可能)
本当になんでもない処理ですが、(1)奈落の処理時にエアーマンがいないのでは破壊も除外もされないことと(2)エアーマンの破壊効果で発動済みのフィールド上の奈落を選ぶこともできる、というのがポイントでしょうか。これについては深く解説しません。
エアーマンは0枚破壊ができない
少し前の裁定へ変更ですが、エアーマンの破壊効果をスターダスト・ドラゴンで無効にすることが可能となりました。
以前は、エアーマンの破壊効果を発動しても「0枚〜任意の枚数」を選ぶ効果であったため、破壊するかどうかが不確定な効果でした。よってスターダスト・ドラゴンの無効化が使えませんでした。
今はそんなことありません。魔法罠の破壊効果を選択して発動したのであれば、不発にならない限りは、1枚以上を破壊しなければいけません。エアーマンの「0枚破壊問題」は結構長い間残っていたバグなので潰れてよかったと個人的に思います。
最後に
ちらちらと似たような質問を見たので書きましたが、これ自体は本当に単純なことです。
でも次回のルールマスター認定テストに出ると思われますのでこういう基本的なことを身につけるのもいいのかと思います。
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