12月13日土曜日に開催された「DarsanaTokyoは楽しめましたか?まさか日本全体をEnlightened(以下、ENL)がCFで覆ってしまうとか思いもしなかったでしょう。その模様は ingress #DARSANA Tokyoで衝撃の展開が!日本沈没・・・。等で確認して下さい。
さて今回は、DarsanaTokyo(だるさなとうきょう)で私が体験した決して公にはできない極秘ミッションの一部をご紹介します。私の所属は緑のENLです。知っている人は知っているでしょうが、列島CFが崩れた直後に東京にある異変が起こりました。その異変に私は深く関わっていたのです。実際、私はRESの賞金首になるところでした。
第一章:夢の中でHackした、ような・・・・・・・
Darsanaのプライマリー会場としてTokyoが選ばれた。Tokyoという大都会で戦争が行われるという高揚感からすぐにエントリー。思えばここから悪夢の入り口は門扉を開いていたのだ。
いつものたわいないHOのグダグタ話の中に、チラホラとDarsanaの話題が入ってくる。それは指に刺さった刺のように、チクリチクリと刺激を加えていく。その刺激が徐々に戦場の銃声や悲鳴になるであろうことはこの時点ではまだわかっていなかった。
第二章:それはとっても楽しいなって
Darsanaに参加するチームはおおよそ決まった。既存のHOを複数束ねたために全体としてかなりの大所帯となる。リーダー・サブリーダー各が選出され、細分化された役割を多くの人に割り振り作業をする毎日。インベントリの管理や資料作成。雑務と飯テロ。
FF等で顔を知っている人もいれば、ほとんどあったこともない人もいる。そんな人同士がネットを通じて一つのことを目指すのは素晴らしい。実態も知らない「SOHO」という単語が頭を巡る。楽しい。その感情は確かにあった。思えばこの時点で気づくべきだったのだ、地獄に入っているのだと。
第三章:もう何も怖くない
用意周到で待っていた班編成とそれぞれの任務通達。この時点で大会まであと5日ほど。
待ちに待ったその内容は旋律の一言。『東京のど真ん中に巨大なCFを作れ』。そうつまりDarsanaの主戦場そのものをすっぽりと覆うCFを東京のど真ん中に作れということだ。大事なので二度言う。
チームの総監督ともいうべき人物が発した任務はあまりに無謀なのはいうまでもない。しかしそれは既に”上の人間”と調整済みであり決定したことなのだという。総監督からの「遊戯王さん(自分はそう呼ばれている)。やってね」という言葉に強烈な殺意を抱きつつ、自分は発した。
「やりましょう」
もう何も怖くなかった。地獄の入り口だと思っていたら、既に刑執行の手前だったのだ。針地獄の山に真っ逆さまに落ちていることにようやく気がついた。既に覚悟は決まっている。堕ちるところまで落ちようと。
第四章:リンクもCFもあるんだよ
東京のど真ん中にCFを作ると言っても、その規模はいろいろだ。今回作るのは主戦場となるクラスタ全てを覆うほどの巨大なCF。列島を覆うCFに比べれば大した大きさではないものの、成功させるには期間も知識も人員も足りない。大量の人間とポータルとリンクが集中する東京で、巨大なCFを作るためにはかなりの隠密活動が必須となる。これらを両立させるために与えられた日数は数日。
どれだけ大変かを実感するのは容易だ。intelマップを使って、東京の真ん中に何本か長距離リンクを引いてみるといい。それを通すためにどれだけの邪魔なリンクがあるのか考えてみよう。すぐに絶望に追いやられる。しかし自分たちはその絶望に浸る時間すらなかった。
あとで知ることになるが、この時点で列島CFは各方面が準備しておりRES側も対応に追われていたらしい。自分たちのミッションはそれらを囮にするという壮大なものだった。
第五章:もう誰にだって頼る
ミッション完遂のために必要なのものはわかっている。そのノウハウは別の作戦において知っているからだ。しかしこの規模を短期間で実行したことはない。当日に必要な役割は考えただけでもこれだけある
- 邪魔なリンクを切ったりする人
- 全体を俯瞰して指示を出す人
- 最後にリンクを張る人
全体を俯瞰して指示を飛ばす人間は急遽調達してもらった。総監督の人脈の広さに改めて戦慄が走る。しかし、人員を割り振っても肝心のCFの地図が完成しない。どことどこを結ぶかまでしか決まっていない。この時点で大会二日前。
全員に焦りが見える。仕事の合間や寝る時間を削り、全てのDarsanaに向ける。人がいない時は自分が案を作った。自分が動けない時は別の人が配置を作った。みんな辛い中、深夜までのHO会議もしてぎりぎりの攻防が続く。
第六章:後悔なんてあるわけない
準備は万全ではなかった。時間がないというテンプレートな言い訳を全員が飲み込んでミッションはスタート。既に早朝からリンクカットは始まっている。
当然、Darsanaの開幕式に悠長に参加している余裕はない。主要メンバーと重要アイテムの交換を行ったあとは持ち場に散った。後悔などせず自分の任務を遂行することだけを頭に孤独な遠征に向かう。
そして現地ではさっそくオペレーターとやりとりをして不必要なリンクをカットしていく。もちろん自軍のリンクもその対象なので、ADAを使って反転だってする。高価なアイテムが惜しげも無く使われつつ、それを気にすることなくミッションは淡々と行われた。
「勝つ、大事なのは結果だけだ」。成功するかも不明なままただ黙々と仕事をこなした。
第七章:緑ってほんと馬鹿
そして14時過ぎ、スキャナー画面は一変する。全てが緑に覆われたのだ。列島を覆うCFがついに完成した。歓喜の声をぐっとこらえた。馬鹿なCFを作ろうとしている自分たちを超えた、さらに馬鹿なCFを作ってしまった人間がいる。
この事実は自分を含めた一部の人間しかしらず、それも総監督から前日に聞いたほどだ。しかしそれでも実行された時は震えた。
そしてここからが本番だ。CFの中では新しいリンクは作れない。つまり、邪魔なリンクをキリ放題だ。興奮冷めやらないうちに次の指令が飛び交う。無線の後ろから聞こえる歓喜の声に乗せたリンクカット指示にしたがって、住宅地や公園をひた走る。
既にこの時は目標の半分ほどを切り終えていた(らしい)。しかしまだまだ終わらない。列島CFがいつ消されるかもわからない。もし計測時間内に消えれば負けるかもしれない。
自分たちに役割を改めて確認しよう。
- 列島CFが作られている間に邪魔なリンクを全部消す
- 列島CFが消えたならば即座に東京に巨大なCFを構築する
- 計測時間中、それを死守する
この作戦は列島CFを前提としていなければできない。それほど東京の真ん中にリンクを通す作業は難しい。そして列島CFも運が悪ければ数時間で破壊される。東京のCFを保険としなければならない。自分たちの作戦がいかに大事だったかはいうまでもないだろう。
第八章:最後に残った邪魔リンク
結論を言おう。CFは通らなかった。たった1本のリンクが横切っていたためだ。
最後の計測時間が来る直前、既にリンクを切り終えていたメンバーは待機中。いつでもリンクを各頂点に飛ばせるようにしてあった。そして列島CFは消えた。このとき17:17頃。計測時間は過ぎていたが自分たちの足跡を残すために、リンクを飛ばす。遅延がひどい。
壱本目、成功。
弐本目、成功。
参本目、、、、、通らない。邪魔リンクを確認。
この作戦に関わった全員が一瞬の錯乱状態に陥った。オペレーターはPCから横断リンクの存在と座標を告げる。切れる人は即座にきれという指示がとぶ。
使えるものはなんでも使った。クラスタ戦で疲れきっているメンバーに作戦概要を伝え、走らせた。鬼畜と言われようともそれしかなかった。作戦が外に漏れるのを覚悟で出来るギリギリのことをやった。
しかし、数秒で邪魔なリンクは4本に増える。また数本。刻々と横断するリンクは増え続ける。最悪だ。勝負に勝つとかどうでもいい。リンクが通って欲しかった。邪魔なリンクを1つでも消したかった。最悪、RES側に協力してもらおうなんて考えまで浮かんだ。
そして無情に告げられる「タイムアップ宣言」。上層部からの作戦終了が告げられた。天を仰いだ。放心状態で家に帰った。
Darsanaの結果は、Enlightenedの勝利。やはり列島CFが決め手だった。しかしどうでもよい。
総監督は沈黙している。あれだけ陽気な人がいまどうしているのか、それだけが気がかりだった。スキャナーは閉じたまま。HOは悲壮感と空元気をないまぜにしたように見えた。幻想だろうが。
最終章:私の最高の友達
終わってみればなんてことない。昼ごろに起きたらいつものHOの雰囲気だった。総監督も元気だ。
いろいろな人から感謝の言葉をもらった。自分が担当した仕事は決して褒められた内容ではないと感じているのだが、それでも御礼の言葉は嬉しかった。
「遊戯王さんいないとこの計画自体が成り立ってなかったかも。ありがとう。」
仲間のために任務を達成するという喜びを久々に味わった気がする。たかがゲームなんだから負けたったいい。そもそも自分たちの活動は公にできないことが多すぎるし、直接勝利に貢献もしていない。貢献したのはクラスタチームと列島CFチームだ。
だけど、自分はこの仲間たちとの思い出をずっともっているだろう。とても楽しかった。ありがとう。
さいごに
以上がことの顛末です。
え?詳細が全然わからない?だって人名や具体的なことは書くなと釘を刺されていますからね。これでもずいぶんぶっちゃけているので勘弁して下さい。
似たような一般公開用のものだとこことかここを参考にしてください。
というわけでクラスタを全部覆う巨大なCFを作ろうとした計画は未完成で終わりましたが、決して無駄ではありませんでした。学んだことが多かったと思います。
そしてもう一つ。自分はこの作戦が成功していた場合、東京CFを作った実行犯として日本中に知られる存在になっていた可能性があります。あれだけのCFは、作ったら絶対に二位に名前が乗るほどのものだったということです。そうしたら普通のエージェントではいられなかったでしょうね。やばいやばい。
ようやく普通のエージェントに戻ります。そして次の巨大多重CFでお会いしましょう。
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