遊戯王の「蘇生制限」って何？という人のための基礎講座

今回は「蘇生制限」という考え方の基本的な部分を解説します。単純なことですがデュエル中に頻繁に使用するため、確実に理解しておくべきものです。

そもそも「蘇生制限」とはモンスターを(墓地や除外ゾーンから)特殊召喚できないようにする制限のことです。蘇生とあるので基本的には墓地からの特殊召喚を指しますが、除外ゾーンからの特殊召喚にも使います。

どうして制限をかけるかといえば、強力なモンスターを簡単に蘇らせないようにするためです。例えば《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》を墓地に送って死者蘇生で出せるのならば、一生禁止カード入りかもしれません。そういう理不尽なことを防止するためのルールです。

1:通常召喚モンスターと特殊召喚モンスターの違い

「蘇生制限」を勘違いして、デッキや手札から直接墓地に送ったモンスターに死者蘇生は使えない、と思い込んでいる人が結構います。たしかに一部のモンスターにそれは当てはまりますが、全部ではありません。あてはまらないのは通常召喚モンスターです。

通常召喚モンスターには蘇生制限は原則ありません

例えば《青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)》などの通常モンスター、また《ガガガマジシャン》のように特殊召喚に関する記述が何もないモンスターのことを「通常召喚モンスター」といいます。

単純に手札から通常召喚(アドバンス召喚)できるモンスターの多くはこれに該当します。それらのモンスターの中で特殊召喚に関する制限がないのであれば、蘇生制限はありません。

つまり、おろかな埋葬などで直接墓地に送ったり、手札から墓地に送った場合でも死者蘇生を使って特殊召喚が可能です。

また《水精鱗(マーメイル) メガロアビス》や《暗黒界の龍神グラファ》のような自身に特殊召喚する手段があるモンスターであっても、通常召喚モンスターに分類されることがあります。この当たりはやや難しいので別の機会に書きます。

特殊召喚モンスターには蘇生制限があります

特殊召喚モンスターとは「シンクロ」「エクシーズ」「儀式」「融合」モンスターまた、「通常召喚できない」と書かれたモンスター全般を指します。例えば《カオス・ソルジャー -宵闇の使者-》や《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》などがあげられます。

これらの特殊召喚モンスターは、基本的にそれら固有の方法でしかフィールド上に出すことができません。例えば、《青眼の究極竜》は指定された素材を使って融合召喚するのが正規の方法です。この融合召喚を行わずにデビルフランケンなどでエクストラデッキから直接墓地に送っても、死者蘇生を使って特殊召喚ができません。墓地から蘇生するためには、一度フィールド上に正規の方法で特殊召喚に成功している必要があるからです。

特殊召喚モンスターには必ず固有の特殊召喚方法があり、それが正規の出し方です。つまりこれ以外の方法で出すことは原則できず、正規の方法以外で墓地にあるときには蘇生制限によって特殊召喚することができません。