《帝王の烈旋》を相手ターンに発動しても召喚はできない

アメリカ国旗の風車

帝王の烈旋(ていおうのれっせん)》の効果は、相手ターンにアドバンス召喚できるものではありません。また、このカードだけでアドバンス召喚や通常召喚権を増やすことはできません。
あくまでもアドバンス召喚のリリースを確保するためのカードであって、例えば《血の代償》や《Escalation of the Monarchs》を使用しないのであれば全く無意味です。

相手ターンにアドバンス召喚や通常召喚できないという基礎ルールを理解していないのが、原因のようです。アドバンス召喚できる自分のターンに発動しましょう。

しかし、後述する方法によって相手モンスターを処理することができます。

帝王の烈旋/The Monarchs Storm Force
遊戯王アーク・ファイブ / 帝王の烈旋 / ザ・デュエリスト・アドベント/シングルカード
速攻魔法
「帝王の烈旋」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(1):このターン、アドバンス召喚のために自分のモンスターをリリースする場合に1度だけ、自分フィールドのモンスター1体の代わりに相手フィールドのモンスター1体をリリースできる。

帝王の烈旋の正しい使い方

烈旋はそれ単体ではアドバンス召喚はできません。ここでは初心者向けに丁寧に解説します。

Q:烈旋はいつ発動すればいいのか
A:基本は自分のターンに発動します。メインフェイズではなくとも、ドローフェイズやバトルフェイズ等でも発動できます。また、烈旋の効果解決後のメインフェイズ中ならば、いつでも相手モンスターをリリースしてアドバンス召喚できます。
Q:発動したターンは必ずアドバンス召喚しなければならないのか
A:いいえ、アドバンス召喚しない場合でも発動できます。
Q:烈旋を発動したターンはいつでもアドバンス召喚をできるのか
A:原則、メインフェイズにしか行えません。例えば自分の攻撃宣言時に烈旋を発動しても、そのバトルフェイズ中に相手モンスターをリリースしてアドバンス召喚することはできません。メインフェイズ2で相手モンスターをリリースしてアドバンス召喚することはできます。
Q:レベル7以上のモンスターのアドバンス召喚を行うときに、相手と自分のモンスターの両方をリリースできるのか
A:可能です。また、自分のモンスターだけをリリースすることもできます。
Q:融合・儀式・シンクロの素材等にできるのか
A:できません。アドバンス召喚のリリースのためでしか相手モンスターをリリースできません。
Q:通常召喚したターンに発動し、そのターン中にもう一度アドバンス召喚できるのか
A:烈旋を発動できますが、既に通常召喚をしている場合には、アドバンス召喚はできません。
Q:リリースできないモンスターや魔法効果を受けないモンスターをリリースしてアドバンス召喚できるのか
A:できません。禁じられた聖槍神竜騎士フェルグラントの効果が適用されたモンスターも、この効果でリリースできません。また、アポクリフォートも同様です。【公式裁定
Q:相手モンスターをリリースしてアドバンス召喚した場合、そのモンスターは烈旋の効果でリリースされた扱いになるのか
A:いいえ、あくまでもアドバンス召喚のリリースによって墓地に送られた扱いになります。例えば、シャドール・ファルコンの効果は発動しません。【公式裁定
Q:双方のフィールドにモンスターがいない時に発動できるのか
A:できます。また、烈旋の効果適用後に相手フィールド上にモンスターが出た場合、そのモンスターをリリースしてアドバンス召喚できます。【公式裁定
Q:既にエクストラからモンスターを特殊召喚したターンに発動できるのか
A:いいえできません。エクシーズ・シンクロ・融合やエクストラからのペンデュラム召喚を行ったターンも発動できません。

「帝王の烈旋」と「血の代償」の違い

烈旋を代償と似たものと考える人がいますが、実際には全く違う扱いです。

代償は通常召喚権を増やすカードですが、烈旋だけではそもそもアドバンス召喚もできなければ通常召喚が増えるというわけでもありません。

烈旋はアドバンス召喚のリリースを相手モンスターを使って軽減するだけのサポートカードだからです。

烈旋を使って相手モンスターを使ってアドバンス召喚してみる

実際の場面を想定します。
【クリフォート】において、自分のフィールド上に《クリフォート・アーカイブ》があり、相手フィールド上に《エルシャドール・シェキナーガ》と《エルシャドール・ミドラーシュ》が存在しています。
自分の手札には《The tyrant NEPTUNE(ザ・タイラント・ネプチューン)》を確保している状態です。

この状況で《帝王の烈旋》をスタンバイフェイズに発動。しかし何も処理は発生しません。アドバンス召喚は自分のメインフェイズに行えるからです。

烈旋の効果が適用されたのであれば、そのターンのメインフェイズにアドバンス召喚を行う際、相手モンスターをリリース要員にすることが可能となります。
ネプチューンはモンスター1体のリリースでアドバンス召喚できますが、2体でのアドバンス召喚も可能です。

つまり、この状況では以下の選択肢が存在しています。

  1. アーカイブ1体をリリースしてネプチューンを出す
  2. 相手モンスター1体をリリースしてネプチューンを出す
  3. アーカイブと相手のモンスター1体をそれぞれリリースして出す
  4. アドバンス召喚は行わない

烈旋自体にはアドバンス召喚をする機能がありませんが、選択肢を増やすことで状況を打開する方法も生まれるというわけです。