《旧神ノーデン》の解説記事を書こうと思いましたが、無効化と除外は分けて考えるべきだと思います。ということで、今回は処理のしかたがほぼ同じである《ジャンク・シンクロン》(以下、ジャンクロン)について解説します。
ノーデンの効果は別記事としてまとめてあります。【参考】旧神ノーデンのルールを覚えるための3つのポイント
- ジャンク・シンクロン
- チューナー(効果モンスター)
星3/闇属性/戦士族/攻1300/守 500
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の
レベル2以下のモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
そもそも、ジャンクロンの無効化範囲は《エフェクト・ヴェーラー》と同一です。ただしこちらは蘇生という行程を経るため運用が異なるので、改めて解説したほうが無難でしょう。
ジャンク・シンクロンの無効化の範囲
一番やっかいなのは無効になる範囲だと思います。多くの人が「効果を発動しても無効になる」という意味が理解できないようなのです(自称上級者にも多い)。この辺りはもっと丁寧な解説が必要だとは思いますが、ここでは基礎的なことを列挙します。
- 無効になるのはフィールド上で発動する効果、又は、永続効果と一部のルール効果
- 蘇生したモンスターがフィールドを離れてから発動する効果は無効にならない
- ジャンクロンがフィールドを離れたり効果を無効化されても、蘇生したモンスターの無効化は解除されない
- 「シンクロ素材にできない」などの効果外テキストは無効にできない
- 特殊召喚できないモンスターはそもそも対象にできない
蘇生したデビルフランケンの起動効果は無効になる
ジャンクロンは基本的にフィールド上で発動・適用される効果を無効にします。
たとえば《デビル・フランケン》を蘇生した場合、その効果は無効になっていますがその発動自体は行えます。この際に発動コストとしてのライフを消費することが可能ですが、当然発動した効果はその処理時に無効化されて融合モンスターを出すことはできません。他にも特殊召喚時に発動する誘発効果なども無効になります。
また、《海皇の重装兵》にある「海竜族を召喚できる」という永続効果も無効になっています。その他にジャンクロンで無効になるのは以下のとおりです。
- フィールド上で発動する起動効果
- 《おとぼけオポッサム》
- 《甲虫装機 グルフ》
- 《インフェルニティ・ビートル》
- フィールド上で発動する誘発効果
- 《青き眼の乙女》
- 《X-セイバー パシウル》(スタンバイフェイズのダメージ)
- 《ドラグニティ-トリブル》
- フィールド上で発動する誘発即時効果
- 《ナチュル・ナーブ》
- 永続効果
- 《アルカナフォース 0 THE FOOL》(戦闘で破壊されない)
- ルール効果
- デュアル・ソルジャー(デュアル)
ドッペル・ウォリアーなどの墓地発動の効果は無効にならない
《ドッペル・ウォリアー》はシンクロ素材として墓地に送られた時に墓地で効果を発動する効果です。このような墓地効果はジャンクロンでは無効になりません。
なぜならば、それらは墓地に送られたことで無効化が解除されるためです。墓地で解除されてから効果を発動しているので、発動した効果は無効にならないという理屈です。
【公式裁定】「ジャンク・シンクロン」で特殊召喚したモンスターの効果が、墓地に送られたり、除外された場合に発動する効果モンスターだった場合、それらの効果は無効化されますか?
また、強制脱出装置などでそのモンスターをフィールド上から離してしまえばジャンクロンの無効化を解除できるため、そのあとでフィールド上に出しても無効になりません。
ジャンクロンがフィールドを離れても無効化は解除されない
ジャンクロンによる無効化は、蘇生されれば自動的に無効になります。そして間違いやすいのですが、ジャンクロン自体がフィールドを離れてもその無効化は解除されません。
例えば、《青き眼の乙女》を蘇生後にジャンクロンを強制脱出装置で手札に戻したとします。この状態でも乙女の効果は無効になったままであり、相手の攻撃宣言時に自身の効果を発動しても青眼を呼び出すことはできません。
「シンクロ素材にできない」などの効果外テキストは無効にできない
無効にできないものとして「効果外テキスト」があります。《レッド・ダストン》などの「融合・シンクロ・エクシーズ素材にできない」という部分がそうです。
ですからダストンを蘇生してもそれをシンクロ素材にすることは不可能です。
ただし、ダストンの「リリースできない」は永続効果として扱うので、それは無効にできます。
特殊召喚できないモンスターはそもそも対象にできない
「効果を無効にする」というテキストから、《機皇帝グランエル∞》のような特殊召喚モンスターを蘇生できると勘違いされがちです。
実際には「特殊召喚した場合にそのモンスターの効果は無効になる」という意味ですから、グランエルなどはそもそも効果の対象にすること自体が不可能です。
ジャンクロンによる蘇生後に、ジャンクロンが破壊・無効化されても、蘇生されたモンスターは無効になったまま
フィールド上に特殊召喚されたモンスターの効果は、ジャンクロンがフィールド上に存在しているかどうかにかかわらず無効化されます。
それは、ジャンクロンを破壊したりエフェクト・ヴェーラーなどで無効にしても同様です。
《青き眼の乙女》を蘇生した後で、ジャンクロンが破壊されても乙女の効果はフィールド上にあり続ける限り無効化されている。また、ジャンクロンをエフェクト・ヴェーラーで無効にしても、乙女の効果はそのターンも以降のターンも無効になったままである。
これはジャンクロンの無効化は蘇生効果に付随しているためで、無効化はジャンクロンの有無に関係ないといえます。
ジャンクロンの蘇生効果にチェーンしてエフェクト・ヴェーラーを発動すれば、その蘇生毎無効にできますが、蘇生後にジャンクロンを無効にしても意味が無いということです。
ジャンクロンの効果解決時にフィールド上に存在していなくても無効にして特殊召喚される
これも先述の応用ですが、結果は同じです。
ジャンクロンの蘇生効果にチェーンして、相手が月の書やサンダーブレイクを発動したとしまう。その場合、ジャンクロンは蘇生完了前にフィールドを離れる(表側で存在しなくなる)わけですが、それでも蘇生は行われかつ無効状態になります。
チェーン1で《青き眼の乙女》を対象にジャンクロンの効果を発動。チェーン2でジャンクロンを対象に《強制脱出装置》を発動。その場合、強制脱出装置によりジャンクロンが手札に戻ったあとに乙女は特殊召喚される。しかし、乙女の効果はジャンクロンによって無効になり、フィールドを離れない限り無効状態は続く。
自身をリリースして発動する効果も無効になる
《ならず者傭兵部隊》や《スターダスト・ドラゴン》は、自身をリリースして発動します。《ローンファイア・ブロッサム》も自身を含めた植物族をリリースするので結果は同じですね。
それらの効果は「墓地で発動しているわけではなく、フィールド上で発動しています」。よって、ジャンクロンによって無効になっている状態で発動するので、カードが墓地にあってもジャンクロンによって無効となります。
【公式裁定】「ジャンク・シンクロン」で特殊召喚した、「ネフティスの導き手」の効果は、自身がフィールドから離れる場合でも無効化されますか?
【参考】間違いやすいですがスタダやロンファは墓地発動ではありません
ジャンクロンの無効化を解除するには、蘇生したモンスターに月の書や亜空間を使おう
ジャンクロンの無効化は、蘇生後に対処するのはやや面倒です。
もし蘇生されたモンスターの効果を復活させたいのであれば、《月の書》や《亜空間物質転送装置》などで一時的にフィールドから離すのが有効です。
【公式裁定】「ジャンク・シンクロン」の効果によって特殊召喚したモンスターを、一旦裏側表示にした場合、その特殊召喚したモンスターの効果は適用されますか?
これによって、モンスターにかかっていた無効化が解除されるためです。ジャンクロンを無効にしても意味はありませんが、蘇生モンスターを移動させれば解除は可能だということです。
まとめ
ジャンク・シンクロンの蘇生&無効化は難しいという印象があるようですが、遊戯王では頻繁に見かける効果なので覚えておくと効果的です。別の記事として書く予定の《旧神ノーデン》の効果も、実はこの流れに《金華猫》を組み合わせるだけで可能です。
抑えておくべきことはだいたいこれらです。
- ジャンクロンは墓地のカードを対象にとるが、フィールド上では対象にとらない
- 無効にできるのは「フィールド上で発動する効果」または「永続」「一部のルール効果」のみ
- 墓地発動は無効にしない
- ジャンクロンがフィールドを離れても無効化は解除されない
- 無効化は月の書を蘇生モンスターに当てることで解除できる
またジャンク・シンクロンの蘇生の処理は、実はデブリ・ドラゴンと同一なので裁定が共有できます。
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