あまり知られていないスマホ冷却材「PCM-PAC C32」

pcmc32の外観

日本ブロアーのPCM-PAC C32という商品をご存知でしょうか?平たく言えば「常温では溶けない氷」です。

常温では32度付近を維持していて、体温や電子部品の熱程度(40度程度まで)の温度で溶けて液体となります。その際の相転移によって熱を吸収するのが特徴。つまり、常温より少し低い温度を維持できる冷却材なのです。

PCM-PAC C32の特徴

PCM-PAC C32(以下、PCM)は32度付近を相変化温度としています。つまり常温では固体、暖かくなると液体に変わります。そして室温で放置すればまた固体に戻るわけです。わざわざ冷蔵庫にいれる必要もありません。液状になったら平らで涼しい場所において置きましょう。

商品は銀色のパックに包まれているので破らずにそのまま使用します。下手に破くと中の素材がむき出しになって取扱が大変になるからです。

実際に銀色の表面を触ってみるとわかりますが、常温では煎餅のような固さでありひんやりとしています。試しにiPhoneを乗せてゲームをしているとPCMの表層部が溶けているのがわかります。iPhoneを触ってみるとそれほど温かくなっていないのでちゃんと冷却(氷ほどではないが)されているようです。

重さですが、手のひらサイズのものは大して重くありません。iPhone6sより若干軽い程度といえます。

氷や一般的な冷却材と比較すると以下のような利点があります。

  • 常温で繰り返し使える
  • 冷やしすぎないので結露の心配がない

このように32度付近で溶けたり固まったりするので、スマホなどの繊細な電子機器の冷却に最適といえます。

使用方法

iphoneとの比較

iPhone6sの背面においた場合

使用方法といっても、保冷剤と同じ感覚で使えます。銀色のパックのまま温度を調整したい部分に直に当てるだけです。スマホであれば背面に置いて同時に持つか、バンド等で固定するのがいいと思います。

直販では様々なサイズや温度域がありますが、Amazonで発売しているのは「縦15cm横8cm幅1cm」です。これはiPhone6sを一回り大きくしたサイズですので、背面に固定するのも容易です。

使用感としては発熱の多いゲームでも1時間程度は余裕で温度をキープできています。熱を吸収するごとに徐々にどろどろになっていき、最後は液状になりますが、涼しい場所で放置すれば数時間で元の固形に戻っていました。

ただし、落とすと銀色が破けて中身が漏れてしまうかもしれません。またスマホケースとの併用ではあまり効果を示さず、スマホは裸にしたほうがいいと思います。バンパー等で背面にうまく接触できない場合には、10円玉を貼り付けるという手もあります。

公式サイトでも紹介されていますがスマホ以外にもPCの熱取りや人間用の冷却材にも使用可能です

まとめ

iphone7

PCM-PACシリーズの中でも、最も人気のC32について紹介しました。この製品はスマホ等の背面に接して使える簡易冷却材で、ポケモンGo等の屋外での負荷の高い処理をする場合にとても重宝されています。

実はIngressユーザーの間では密かなブームを起こしており、夏のイベント前には注文が殺到したことで有名です。その後のポケモンGoでさらに火が着いたのか、直販だけだったのがついにAmazonに登場することになりました。公式にもポケモンGoでの使用が紹介されていることからその人気ぶりがわかりますね。